所定休日と法定休日の違いとは?

更新日:2023年02月17日
所定休日 法定休日 違い

法定休日と所定休日は似た言葉ですが、割増賃金の支払いや休日出勤を考える際に扱いに差が出るため、企業は正しく理解しておく必要があります。本記事では、法定休日と所定休日の違いや、割増賃金を考える際のポイントなどをわかりやすく説明します。

法定休日と所定休日の違いは義務の有無

法定休日は労働基準法第35条に付与の規定がありますが、所定休日は付与の義務はありません。

しかしながら、労働基準法第32条には1週間の労働時間が40時間を超えないように規定されているため、多くの会社で所定休日を設けています。

法定休日
  • 1週間に1日(または4週に4回)
  • 労働基準法第35条で規定
所定休日
  • 法定休日以外の休日
  • 1週間の労働時間が40時間(労働基準法第32条にて規定)を超えないように設けられる

週2日の休日のうち、どちらを法定休日とするかは企業の就業規則により決めます。

▼1週間のイメージ例

一週間のイメージ例

法定休日と所定休日では、休日出勤の際の割増賃金率が変わるため、人事や総務担当など、社員の給与を管理する人はこの違いを理解しておく必要があります。

割増賃金率の違い

法定休日と所定休日では、休日出勤の際の割増賃金率が変わります。

法定休日に出勤した場合は、35%以上の割増賃金を支払う必要があります。一方で、所定休日に出勤した場合は、場合によって25%以上の時間外労働手当を支払う必要があります。

休日と休暇の違いも義務の有無

法定休日と所定休日との違いに関連して、休日と休暇の違いについてもご説明します。

双方ともに労働者が自由に休める日を指しますが、法律によって定められたものと労働者の申請によって設けられるものとの違いがあります。

法定休日
  • 労働基準法により規定
  • 1週間に1日(土日である必要はない)
所定休日
  • 各企業により規定
▼休暇の例(法定休暇と法定外休暇がある)
  • 年次有給休暇
  • 産前産後休暇
  • 育児時間
  • 生理休暇
  • 育児介護休暇
  • 慶弔休暇
  • 傷病休暇

休日出勤の取り扱い

社員を所定休日または法的休日に出勤させる必要がある場合には、振替休日を与えるか代休を取らせるかのどちらかを行う必要があります。

振替休日と代休はそれぞれ、状況によって払う必要のある割増賃金が変わります。休日出勤をさせる日が、法定休日なのか、所定休日なのかをしっかり確認しておきましょう。また、その分の休日を、振替休日とするか、代休とするかは決めておきましょう。

振替休日
  • 予め休日を他の労働日と交換する
  • 出勤した分の休日を与えることが義務付けられている
  • 同一週内で振り替えた場合は通常の賃金、週をまたがって振り替えた場合は割増賃金を支払う
代休
  • 休日に労働させた後に代わりの休日を与える
  • 代わりの休日を与える義務はないので、就業規則による
  • 出勤日により、割増賃金を支払う
  • 代休日が有給か無給かは就業規則による

振替休日

振替休日を与える場合は、休日出勤をする前に、予め出勤予定日を休日として処理します。

たとえば、もともと日曜日は休日であるにも関わらず、日曜日に出勤する場合には、代わりにもともと出勤日であった金曜日を休日にすれば、1週間の休日数は変わりません。よって、このように休日出勤する日と同じ週に振替休日を設定しておけば、通常法定休日の出勤によって発生する割増賃金が発生しません。

しかし、振替日を同一週に設定しない場合、割増賃金が発生する可能性があります。

たとえば、休日出勤により一日8時間労働を6日行った場合、1週間40時間という法定労働時間を超えているため、時間外労働として25%以上の割増賃金を支払う必要があります。

振替日が同一週の場合
  • (振替日の賃金)=(通常賃金)×(法定労働時間)
振替日が同一週でない場合
  • (振替日の賃金)=(通常賃金)×(法定労働時間)+(通常賃金)×1.25×(時間外労働時間)
  • ただし、割増賃金が25%でない場合は式中の1.25が変わります

代休

代休を取らせる場合は、休日出勤をした後に、振替として出勤予定だった日を休日として処理します。

法定休日に勤務したときのみ、35%以上の割増賃金を支払う必要があります。所定休日に勤務した場合、35%以上の割増賃金を支払う必要はありませんが、時間外労働時間としての割増賃金(25%以上)は必要となることがあります。

注意点

振替休日または代休を与える場合、下記に注意しておくことで、給与に関する問題が起こることを防ぐことができます。

  • 前日までに休日出勤であることを通知する
  • 休日の振替ができることを前もって伝える
  • なるべく近い日に振替をする

休日出勤で注意すること4選

業務の進捗の遅れや、急な問題発生によっては、休日出勤をしてもらう必要があることがあります。

休日出勤が必要な場合は、雇用者と従業員との間の合意や就業規則を守ることが大切です。合意がない休日出勤、または労働基準で決められた所定労働時間を超えて休日出勤をさせることが続くと過重労働などの問題が起こる可能性があります。

1. 36協定を締結する

従業員を休日に出勤させる場合には、法律で決められた所定労働時間を超える場合があるので、36協定を結んでおく必要があります。

36協定とは、労働基準法第36条に基づく労使協定です。法定休日の出勤や法定労働時間を超えた労働がある場合には、労働基準監督署へ届出をしておく必要があります。

しかし、36協定を結んでも時間外労働時間に上限はあるため(原則月45時間・年360時間)、上限を超えないように注意が必要です。上限を超えた場合は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられることがあります。

2.休日出勤について就業規則に明記、周知する

休日出勤に関して、割増賃金率の設定や振替休日・代休の取り扱いについて、就業規則に明記されているかを確認しましょう。

明記されている場合は、企業の社員が理解している必要があります。それぞれの部署で、定期的に認識確認をするなどしましょう。一方、明記されていない場合は、後になって問題が起こらないよう、詳細まで明記しておく必要があります。

例えば、所定休日は会社が独自に設定できます。そのため、所定休日はいつなのか、また休日出勤が発生する可能性があるのか、さらにその場合の割増賃金の計算方法などを明記します。

後になってトラブルになることがないよう、詳細まで正確に記載しておきましょう。

3.休日の単位は暦日とする

基本的に休日の単位は1日で、原則として暦日(午前0時から午後12時まで)です。祝日や祭日を休日にしなければならないという決まりはないので、所定休日・法定休日の範囲でいつを休日にするかは企業で自由に決められます

4.従業員の雇用形態によって休日出勤の取り扱いが変わる

休日出勤に関して、パート・アルバイトの扱いは基本的に一般労働者と同じですが、多様な雇用形態の従業員がいる場合には、各雇用形態についてどのように規定されているかを確認しましょう。

従業員の雇用形態ごとに、注意するポイントをご紹介します。

パート・アルバイト
  • 基本的に一般労働者と同じ扱いだが、就業規則を確認する
契約社員
  • 36協定を結んでいるかどうかを確認する
年俸制
  • 年俸に休日出勤手当が含まれているかを確認する
フレックスタイム制
  • 法定休日出勤の場合
    割増賃金が発生するため、通常の労働時間と休日労働時間と分けて集計する。
    総労働時間内に収まる分は、0.35倍の割増賃金を支払う。
    休日出勤を含めた実労働時間が1ヶ月の総労働時間として定められた時間を超えた場合、超過分については1.35倍の割増賃金を支払う。
  • 所定休日出勤の場合
    通常の労働時間と合わせて集計する。
    超過分の休日労働時間については、1.25倍の割増賃金を支払う。

まとめ

法定休日と所定休日では、休日出勤の際の割増賃金の割合に違いがあります。

雇用者や企業の人事部・総務部としては、法定休日に出勤してもらうよりも、所定休日に出勤してもらったほうが従業員に支払う賃金は少なくなるため、できれば法定休日の出勤は避けたいところです。

また、違いを理解していても、多くの社員の休日を把握し調整することは大変です。その際は、勤怠管理システムなどを利用し、賢く管理しましょう。

フリーウェイタイムレコーダーでは、所定休日と法定休日の労働時間、日数、休日残業時間を集計することができます。

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